驚いた話

 世界は広いようで狭く、狭いようで広いというお話。
 知人の友人の友人をたどれば、ダンスをされている人につながることもあるんですね。本当にびっくりしました。
 一応、知り合った後ですが、大した面識があるわけでもなく、突然、ポスターのようなもの(画像)がメール等で来て「興味あったら、どう?」って感じで。最初はいったい何を言われているのか、わからなかったです。
 やっとわかったのが相当後の話で、どうやら自分がこういう場に出演するから興味があったら見に来てほしいという意味だったみたいです。
 ダンスの世界に住んでいる方は言葉で伝えるのが苦手らしいのですが、私のように言葉で伝えてもらわないとわからない人間にとってはこれは大変難しい問いかけですね。これも異文化との交流ならではなのかもしれません。
 一度だけチケットを購入し行くと言ったことがあります。せっかく本人が出るので、それを見せてもらおうかと。2枚購入しました。すると、当日のご案内メール等が送られてきました。
 そこにはチケット購入に対する感謝の言葉と、当日、花束等差し入れがあったら「○○さんへ」と会場受付に手渡してほしいと、書かれていました。
 私は驚きました。私はその世界のことを知らないわけで、どれだけ有名な人かわかりませんが、チケット購入だけでなく差し入れまで要求されるのかと思ってしまいました。もしかしたら、他の人も花束もらうから自分のところにないと格好がつかないということだったのかもしれません。それにしても謎です。知人とそれを見て「?」となったのを覚えています。
 オーディション等で選ばれていく人、勝ち上がっていく人はこれぐらいの感性でないとやっていけないのかもしれませんが、私のように殿様商売を一度もしたことがない者にとっては非常に新鮮な出来事でした。

 その世界ではオーディションを勝ち抜かなければ自分の望んだステージに出ることはできません。才能があっても、それを正しく評価してくれる人がいないとステージに立つことはできません。そして、ステージを作るにはスポンサーが必要です。そうした場に理解があり資金を提供してくれる人がいないとステージができません。そして、そのステージをつづけていくにはファンの存在が必要です。そのステージを見てくれて楽しんでくれて、お金を落としてくれるファンがいないと成り立たないのです。盛り上がっていないとスポンサーが資金提供しないですから。
 ちょっと横道にそれますがファンはありがたいものですね。晴れでも雨でも見に来てくれて、拍手したり声援を送ったり。写真を撮るのも撮るだけの凄い価値があるということですね。アイドルあたりのファンだと一人で何枚もCDを買ったり写真集を買ったり、凄いですね。私はそもそもファンではないのでそういったことはしたことがありませんが、傍目で見ていて凄いと思います。

 そういった社会の仕組みといいますか、才能を見出してくれる人がいて、ステージを作るために資金を出してくれる人がいて、お金を落としてくれるファンがいて、そして、それにさらに次のステージへ連れて行ってくれるプロデューサー的な存在の人がいて、やっている人の夢がどんどん叶っていくといいなと思います。そのための絆を大切にしていってもらえたら世界は広がっていくんじゃないかと思います。
 そのためにもダンスの専門学校等ではダンスの技術を教えるだけでなく、その社会の仕組み等も教えてもらえたらいいなと思います。大切な学生の人生がかかっているわけですし、就職に直結する話なので、ぜひそれも伝えてほしいと思います。卒業した人がすべての絆を大切にし、夢を叶えられるように。そう願います。