不思議な話

 簡単に言うとプレゼント(お菓子)を渡したら感謝されるどころか文句を言われたというお話。
 付け加えると、お菓子の手提げ袋に入れた○○さんへと記した名刺が迷惑だと言われたというお話。

 とある場所での話。マスコットとの撮影を終えた後、お付きの人(チア)から、まず、名前を聞かれました。いきなりの謎展開でしたが、名前を答えた後、2年前のことを言われた後、「あの時、名刺が入っていたじゃないですか。ああいうのは困るんです。迷惑です。」と言われました。
 何がどう迷惑なのか?と思いましたが、それについては後述。

 そもそも2年前のこととは何だったのか。
 とあるイベントにMCが出るというのでプレゼント(お菓子)を持っていきました。当時、そのMCは結婚をネタにしていたのでお見合い写真風のものを用意して一発ギャグをやろうとたくらんでいました。それでそれをやった後、「すみませんでした。これはお詫びの品です。」という流れでお菓子を渡そうと考えていました。つまり、そこまでがネタでした。でも、当日行ったら、公式HPにあったMCの名は間違えだったそうで全然別の人が出ていました。そのため、お目当てのMCにお菓子を渡すことはできませんでした。
 そこで困ったのが、この日持ってきたお菓子。お菓子には賞味期限というものがあります。どうしよう、家に持って帰るのもなんだし、処分しようか。でも、もったいないな。そこで目に留まったのがイベントに来ていたチアで、その中の一人に「チョコお好きですか?」と聞いたのを覚えています。それでお好きということだったので、その人に処分してもらおうと思いました。ただ、そのイベントでは手渡しというのは駄目なんです。係の人に渡すことになります。そうすると○○さんへというメモが必要かなと思い、持っていた名刺(転勤前の所属のもの)の裏面をメモがわりに使うことにしました。私としては不要な名刺なので裏紙にちょうどよかったわけです。○○さんへと書いてお菓子が入っている手提げ袋に入れました。それが2年前のことです。
 思えば、スタッフの人に「いつもお世話になっています。これ、みなさんで♪」と言って処分してもらえばよかったです。そうすれば、2年後にこんなことにならずにすんだと思っています。

 さて、話を戻します。名刺がなぜ困るのか、わからなかったです、正直。それに困るというのは○○さんが困ったという個人の感覚、事情ですが、迷惑というのは私が悪いことをしたということですよね?正直、カチンと来ました。何が迷惑なんだと思い、そんな名刺みたいなもん、不要なら処分すればいいじゃないか!と言いました。名刺が何が迷惑だったのか。
 理由は外部の人と連絡をとってはいけないという内部ルールがあるからだそうです。どうも、外部の人間と連絡をとっているとみなされると大変なことになる(解雇?)みたいです。それで迷惑だったそうです。

 チアの写真を毎回撮っているカメコと呼ばれる人たちがいます。私はマスコットが好きですがマスコットのお付きをチアがやっているため、「あっ、この人も同じ趣味の人だ。」と思われカメコによく話しかけられます。そうした中でいろいろな噂を耳にしたことがあります。

 1 なんでも、チアは外部の人と連絡をとると解雇されるらしい。
 2 渡した文書はまずスタッフの手で開封され中身を確認されるらしい。
 3 渡したプレゼントの中で捨てられてしまうものがあるらしい。
 (誤解があるといけないので理由を後述します)

 全部、都市伝説みたいなものだと思っていました。別に公式HP等に出ている話ではないですし。

 ところが、この日、そのうちの一つが本当であったことがわかりました。正直、驚きました。
 ただ、社内内部でのルールを一般の人にこういうルールがある、だから、あなたのやったことは迷惑だと言うのはどうなんでしょうか。一般の人は内部ルールなんて知らないですから。

 ただ、こうも思います。私にそう言った人は正直で裏表のない方なんだろうなということも。思ったことをストレートに表現されたのだと思います。どういうことかと申しますと、他のお客さんがいる前で私を呼び止め、お話をされたので、当然このやりとりは他のお客さんも見ています。私はいいですよ。失うものなどないですから。ただ、演者(チア)は何か客ともめている姿が他のお客さんの目に映ると立場上、凄く不利になると思います。そうしたことから、このような場合、スタッフから話をさせると思います。スタッフに来てもらい、あの人だという耳打ちをしてスタッフから話をさせる。スタッフと客がもめていても別に不思議はないです。でも、演者が直接それをやると演者のファンも多いですし、話の内容、声の大きさ等によっては演者が受けるダメージの方がはるかに大きいと思います。必ずしもファンが味方になってくれるとは限りませんから。
 この方はそのような計算めいたところがまったくない方だと思います。いい方ですよ。だからこそ守ってあげてほしいなと思います。
 そして、こうも思います。客のかわりはいますが演者のかわりはいません。いないんです。なので、スタッフが、その組織が守ってあげてほしいですね。

 なんでスタッフが間に入ってくれなかったんだろうか。昔は売り子の中に凄く人気のある人がいてストーカーが出るまでの騒ぎとなったことがあるそうです。その際、職員が間に入ってくれて助けてくれたと風の噂で聞きました。凄い話だと思います。そんな身体を張ったこと、なかなかできるものじゃないですよ。私はその話を知った時、なんて素晴らしいところなんだ。そこで働く人間を、同じ仲間を守る、凄く温かみのあるところだと思いました。

 だから、今回も守ってあげてください。ただ、昔と違い、今はスタッフも人数が絞られ、一人一人の仕事量が物凄く多いですね。みんな忙しそうです。そうなると個々で対応してくれということになってしまったのかもしれません。残念でたまりません。

 マスコットにつくのを演者がやるというのはどうかと思う時もあります。演者はステージで演技をする、みんなの注目を浴びる人、日の当たるところにいる人。一方、お付きの人は裏方、黒子です。同じ日、同じ時間に演者と裏方、両方の役回りをするわけです。そうするとスタッフと同様、お客さんにトイレの場所とかも聞かれるんですよ。正直、そんなことまで演者の仕事かと傍目で見て思う時もありました。こういう裏方のことはスタッフを余分に雇って、もしくはボランティアを動員してでも、スタッフと呼ばれる人がやるべきなんじゃないかなと思うのですが、おそらく、ぎりぎりの人数でやっているのでしょうね。だからこそ起きてしまった出来事だと思います。

 ところで、さきほどの都市伝説みたいな話、書きたいことが途中でした。本当かどうかもわからないところですが、理由もあわせて私なりの推測で書いておきたいと思います。

 1 なんでも、チアは外部の人と連絡をとると解雇されるらしい。
 これはトラブルに巻き込まれないようにという配慮からそのようなルールなのかなと思います。
 あくまでその組織を通じて、ということなんでしょう。その方が何かあった時、その組織が演者を守れますから。
 2 渡した文書はまずスタッフの手で開封され中身を確認されるらしい。
 必ずしも良いものばかりとは限りません。カミソリなど危険物が入っている可能性もないわけではないので、安全のため開封し中身を確認するのだと思います。
 3 渡したプレゼントの中で捨てられてしまうものがあるらしい。
 例えば、市販されているものではなく手作りのチョコ、クッキーなど芸能界でもよくある話ですが、中に何が入っているかわからないもの、これは危険です。そのため、安全のため、健康状態を守るための観点から捨てるものも出てくるのかと思います。

 そういったことで全部、大切な演者たちを守るためにあるものではないかと思います。
 まあ、これはルールそのものがあるか否か確認をとったわけではありませんので、理由もあわせて、あくまでも推測なので正確なところはわかりませんが、もし、あるとすれば、そういうものかもしれませんね。

 私が思うことは、いつまでも温かみのあるところであってほしいということ。今までもそうであったように、これからも守ってあげてほしいです。